デイサービス勤務日の事。

(登場花)
「あのすいません、帰りたいんですけども後どれくらいで送ってもらえますか…?」
というルーティンのある利用者さんがいる(90代女性)。
3点支持ステッキ使用で1人で歩けないことはないがかなりおぼつかなく、車の乗降などは1人では厳しい感じ。
認知症(以下「認知」)も進行していて、スタッフが事務上必要な書類を夫さんに渡して欲しい旨を伝えると「ムズカシイ事は母に任せてますので母に渡します」と。
スタッフが「◯◯さん今9◯歳ですよね?お母さんおいくつかしら…?」とやんわりと矛盾を指摘すると
「それは訊かないで…」との返答。
(実際は夫さんが面倒をみていて、「母」は他界済)
結構これは衝撃的だった!
矛盾していると知りつつファンタジーの世界に生きているという事を自覚している、という事なのか?
いや、ディティールは違えど自分だって似たようなところはきっとあるんだろうなぁ。
その利用者さんが出口の方に行きたがるので気が気でなかったりする。
実際自宅から抜け出して徘徊騒ぎになったこともあるとの事なのでガチ目の「マル要」(編集部注…「要注意利用者」の意か)だったりするのだ。
そして先日、ほとんどの利用者さんは車での送迎な中、一人だけ自転車自走で来る利用者さんがいてその人が入る時に一時的に解錠する時間帯がありその隙に「脱出」してしまったことがあった(すぐに「確保」されたが)。
またその「自転車自走」さんが、来る途中に買ってきた物とかを「自転車↔︎フロア」を往復して運ぶものだからすぐに施錠できないというジレンマ…
しかも大抵「帰宅願望発動」と「自転車自走さん来訪」の時間はほぼほぼ一致するという神様のイタズラぶり…!(「無心論者」だけど…)
まあそれはいいとして(良くないけど)、帰宅願望を紛らわす意味もあってその出入り口の前にある花の見える椅子に案内することがある。
コッチも何度も「後どのくらいで帰れますか?」と訊かれるもんで色々と気を紛らわそうと気をもんでいるので、「ちょっとお花でも見ましょうか」といって件の警戒地帯(出入り口)の近くに案内することがある。
で、その時咲いていたのがこの花。

「この花は何という花でしょう?」
と訊かれたが「…ユリじゃね?知らんけど」と言いたいのを「グッ」と我慢して「何でしょうね…寡聞にして存じ上げないんですがちょっと調べてみますね」と速写からのレンズ(編集部注…「対象物を素早く写真撮影してGoogleレンズで検索」の意か)。
その結果「オニユリ」ということがわかった。
見た目もなかなかのインパクトだが
名前の方も引けを取らない存在感だな〜

