とあるドロップにて。
初めて行くマンションなので入り口がどこだか分からない状態で、とりあえず目星をつけてアプローチして行くとサングラスをかけた感じの悪い配達員風の男とすれ違った。
「同じマンションへのドロップ後か?まぁどうでもいいけど」と秒で意識の外に追いやった。
考えなければならない事がいっぱいあるのでどーでもいい事を意識に上げておく余計なスペースは持ち合わせていないのだ。
ターゲットのマンションを見るとまだ新しい様。アプリのピンが正確ならこの建物で間違いないが、一応建物名を確認したい…ところがそこはかとない裏口感が漂いマンション名表記は見当たらない。
裏口感漂う鉄扉の傍にはオートロックのテンキー装置が付いている。
裏口かも知れないけど入る事は出来そうなので一応最有力候補としてキープしつつ建物名を確定するためにマンションの駐車場内も見てみたら…おそらく法的に表示しなければならないと思しき構造が図示されたプラ板を発見。
マンション名確定!
なので裏口感強めなドアに向かおうとしたら、先ほどの感じの悪いフーデリ配達員氏登場。
開口一番「…入り口どこ⁉︎」
…実際は「…入り口どこっすか?」
だったのかもだけど、とにかく感じが悪いので私の記憶の中ではタメ口聞いてきたという形で記録されているのだった。
まあ仮にタメグチだったとしてもこの程度で「イラッ💢」っということもないのだけど…
「おいおい、新人さんかい?ついて来な…オレが教えてヤンヨ」感が滲み出ない様に気を付けながら先程の裏口感強めなドアに案内してあげた。
まずは自分がオートロックテンキーに部屋番号を入力して「呼」ボタンをプッシュすると…フツーに応答があり鉄扉のロック解除音が。
「な?ここで正解だっただろ…お前もヤンナ」感を出さぬ様に注意しながら扉の先に進んでいった。
廊下を進んで行くとガラス張りで明るいエレベーターホールがあり、その先にガラス張りの長いアプローチがありどうやらそこが表口の様だった。
はっ、ウカウカしていられない!サッサと目的の4階に行かないと!
「感じの悪い配達員」とエレベーター籠内という激狭空間を共有するのは真っ平御免之介なのだ!(…誰?)
しかしこういうときに限ってカゴは上階にいたりする…神様、余計はイタズラしないで!
ヤキモキした、やけに長く感じる時間を過ごしたあとエレベーター到着。
ドアが開くか開かないかのタイミングで突入(ガツンッ!)して秘技「目的階と『閉』ボタン同時押し」を発動後、間髪をいれず「閉」ボタンを爆速連打!
感じの悪い配達員氏との相乗りは無事回避された。
…まあ向こうにしてみても得体の知れないストームトルーパー配達員と相乗りなんて御免被りたいところだろうから、あえてインターバルを取った可能性も…?
まあそれはいいとして無事ドロップ完了。
あとはこんな風に他の配達員と被った場合のありがちな出来事として、後から来た配達員が目的階に行くのに使っているのでこちらの帰りのエレベーターがなかなか来ないということがあるんだけど、今回は地上階からすぐにやってきた。
ドアが開くとさっきの「感じの悪いアイツ」が出てきてこちらのドロップ先と同じほうに消えていった。同じ配達だった可能性、大。
入れ替わりで爆速で自転車にも戻り先ほど見かけたガラス張りのメインエントランスの方に回り込んで見てみるとその手前の歩道におそらく先ほどの感じの悪い配達員のものと思しき原付1種のバイクが駐まっていた。
???あれ…アイツなんでこっちから入らなかったのかな?
と疑問に思ったがもう少し進んで視点を変えてみると謎が解けた。
外から見るとマンションの1階がテナントになっていて、パッと見ガラス張りの会社窓口しか見えないのだ。
実際は塀に隠れた影に先ほどのマンションエントランスに続く細いアプローチが出現する構造。
なるほど...こういった初見殺しのパターンもあるのかと参考になった次第である。

