先日、Uber Eatsの配達で「サービス付き高齢者住宅(サ高住)」と思われる施設へのドロップでの事。

まず、施設へのアプローチから難易度が高かった。入口が複数あり、居住者専用や来訪者用、そして配達員用の区別が分かりづらい。
最初は居住者用の入口に行ってしまい、
次に植え込みを隔てた隣のエントランスへ。しかし、今度も違っていた。というのは同じ建物内に居住エリアと通所型介護施設が同居しているパターンのヤツでその施設の入り口だった模様。
ならばその居住エリアの玄関を探すだけのこと。と立ち去ろうとしたら…スタッフの方が特別に計らってくださり、「中で繋がっていますから」と、いわゆる"裏ルート"のような通路を通って居住エリアの方へ移動して
「このエレベーターで○○○号室へ行けます」
と案内してもらった。
「戻ってきたらここの受付からベルで私を呼んてください」との指示を受け(イレギュラー対応なので他のスタッフか絡むと話がヤヤコになってしまうので)エレベーターでGO!
目的階で降りて部屋番号を探す。
通路を進んでいくと通常のマンションと雰囲気を異にすることに気が付く…
コレは造りがほぼ「病院」、だな…
建具の表面は木目などを施し調度品なども目に付き高級感を演出しているものの、各部屋入口は「扉」というより「戸」であり、集合住宅の各部屋のソレとは異なって屋内の室内用のソレだ。
そしてそれらの脇にあるのは「表札」というよりも「室名プレート」だ。インターホンはおろかチャイムもない。
ドロップ先の部屋番号の前に到着。
ドンドンドンッ!
…ではなくコンコンッ!とノックすると、中からあばあさん風の返事があり、しばらくすると小柄だが頑固ジジイ要素を何割か含んだ風貌のおばあさんが現れた。
商品はわずかなスシローの握りとテザートのみ。
ソレを手渡すと袋の中身を一通り検分してから一言
「お茶はないの?」
アプリ画面て注文内容を確認すると、「お茶」に当たるようなものは含まれていない。
ひょっとして複数店舗に注文してるんじゃないの?だとしたら別の配達員が持ってくるヨ…
その旨を伝えると、
「お寿司とかこういうの、お茶がないと食べられないじゃない?」
どうやら寿司屋に行ったらお茶が出てくるんだからデリバリーにもデフォで付けとけよ!って言いたいらしい。
「いや、知らんし…」と門歯の辺りまで出掛かったのを慌てて回収して、とにかく注文内容に含まれていないので私に言われてもどうにもならないよ?という趣旨を言い方はヤンワリだがキッパリと伝えるとおばあさんは「じゃああなたからお店の人にそう言っておいてちょうだい」と。
「いや私、お店の人とは直接会わないないので、伝えることができないんです。」
するとおばあさんは驚いた様子で、
「え、なんで?あなたお店からコレを持ってきたんでしょ?」
「いや、スシローは寿司ロッカーから受けとるからお店の人と会わないし…」
といいかけてやめた。
そもそもこの人はフードデリバリーというシステム自体を全く理解していない、いや出来ないだろう。
いや、莫大な時間を投入すれば理解できるのかもしれないが、そんな無意味なことにコストをかける根気も筋合いも私にはない。
そもそもドロップ後にお店に戻る筋合いも無い。前提条件からして噛み合っていないのだ。
「私の方からはどうすることもできないので
アプリからウーバーのサポートにその旨連絡入れてもらえますか?」
すると「私はそんな電話(スマホ?)とか持ってないし使ったことないしどうすればいいのよ!?」とプチギレてきた(「ブチ」ではなく「プチ(Petit)」)。
よくよく考えたらこの注文は利用者本人ではなくご家族(夫もしくは子)が代理で注文しているパターンのヤツか。
「では注文されたご家族に『アプリや電話でお店に連絡を取ってみてください』とお伝えください。」
するとおばあさん、納得された様子。
てかばあさん、疲れちゃったか?腹減っててとにかく食べたくなっちゃったか?
すかさず「ではシッツレイシマ〜ス!」
とフェードアウト感を演出しつつ戸をシャットアウトしてロビー階へ急いだ。
指示されたフロントから先ほどのスタッフを召喚して先ほどの「魔界の出入り口」を通してもらって、ようやくドロップ完了!
件のスタッフからは「今回はあくまでたもイレギュラー措置であり、次回来た時に『前回はコッチから入れてくれて秘密の扉を通してくれたんだから今回もヨロシク』みたいなのはナシの方向で!」と釘を差された。安心してくだい、分かってますよ!(覚えていれば、だけど)
最後に一応「正解の出入口」の位置を訊いてその場を後にした。
ちなみに川と大通りとの位置関係で教えてくれたんだけど、大通りの名前が並走する別の大通りと間違っていた事に気がついたが黙っておいた。
今後この施設への再訪の機会があるかも分からないし余計な事は言わないほうが良い場合もある、とこの年になってやっと分かってきた配達員なのだった。

