お気に入りのデスクワーク用メガネがある。
形状、大きさは勿論フレーム素材の透け具合まで!
弦の部分が視界の端に見える時に、濃すぎると目障りだし、逆に透けすぎると光が乱反射して白く光ってそれもまた目障り。
オキニの一品はその透け具合も絶妙。
ところがある日、こめかみ部分にナゾの痒みが。
鏡で確認してみると、気触(かぶ)れている?
犯人は…オキニの眼鏡、君だ!
なーにカンタンな推理ですよ…
こめかみに度々接触するものなど、ほかにはないからね!
…ということでメガネの弦(ツル)を見てみると、硬質プラスチック(以下「プラ」)部分と軟質プラ部分の隙間、そして軟質プラが避けてしまっている部分から緑色のキモい(編集部注「気持ち悪い」の意か)ゲル状の物質が染み出している。
硬質軟質各部の隙間から汗や水分が入り込んで中の金属の骨から緑青が発生してしまってそれがしみ出てきて悪さをするタイプのトラブルかー。
実は以前も同様のアクシデントがありそのときは緑青を綿棒などで可能な限り除去して軟質プラの裂けた部分はUV硬化樹脂で蓋をして急場をしのいでいたのだった。
その後しばらくは問題なく使用していたが月日とともに軟質プラとUV硬化樹脂が分離してしまいその隙間から再び緑青が顔をのぞかせてしまったということらしい。
「もう買い換えちゃえばいいじゃん!」
というのが最善策であることはわかりつつオキニということもあり悪あがきしてみんとす。
まず軟質プラ部分はもう限界とい判断ですべて除去することに。
本体(レンズ側)にダメージが行かぬよう蝶番を緩めて弦を分離する。
この作業では通常100円ショップで売ってるような精密ドライバーの小さい方のプラスドライバーでも合わないので以前から持っていたメガネ専用のスクリュードライバーを使用。
ところがこれが一筋縄ではいかず意外と固く閉まっている。
ネジ頭をなめないようにしっかりと力を加えて回す必要があるが、対象物が小さく固定も難しいのでなかなかに難儀。これまでにこのような作業で滑ってウッカリと押さえている方の指にダメージを与えてしまったことが何度もあるので滑っても指を痛めぬよう、また机に傷がつかぬよう工作マットを敷いてしっかりと対策。
ネジはなんとか回り切ったようだが抜けない?仕方がないので千枚通し(目打ち)で慎重に押し出してなんとか分解成功。
ネジの溝部分を見ると赤い樹脂のようなものがまとわりついている。
どうやらこれは緩み止めのようで以前使っていたメガネはこのようなものはなかった。
しかしこれのおかげで使用中はネジが緩むことなく快適に使用することができたようだ。
さて弦から軟質プラを除去。現れたのは1mm幅ほどの角ばった針金のような骨パーツ…想定外に細い。
緑青をキレイに除去して効果の程は疑問だがワセリンを塗って緑青対策。
別用途で買っていたシリコンラバーチューブを軟質プラの代わりに使用することとする。
そしてそのままだとまた隙間から汗や水分が入り込むことは明白なので、今回は硬質プラとシリコンラバーチューブを跨ぐ形で、これまた別用途で購入していた熱収縮チューブで覆ってしまうことにした。
熱収縮チューブはサイズが少し大きかったようでなかなかピッタリサイズに収縮しなかったが、熱湯でしつこく収縮させてなんとかフィットさせることができた。
写真はあとはネジを締めて完成というところでネジを正しい位置にセットするのは指では至難の業ということが判明して途方に暮れたところ。
この後ピンセットを買ってきてなんとか組み上げることができました。
熱収縮チューブの余った部分は切り落としました。
あと緩み止めの赤い樹脂が経年劣化もあってか脱落してしまったので以前よりも緩い感じになってしまいました。